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日本教育の師父 森信三氏が語る、「読書は心の食物」

2022年08月13日

2022年8月13日(土) 1055回

 <日本教育の師父 森信三氏が語る、「読書は心の食物」>

 「修身教授禄」より引用 森信三著

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 さてこの前は、われわれ教育者になるものの学問・修養の眼目についてお話しましたから、今日は引き続いて、読書の問題について話すことといたしましょう。と申すのも、読書というものの人生における意味は非常に重大で、学問・修養と言っても、読書を抜きにしては、とうてい考えられないからです。

 ところでこの読書が、われわれの人生に対する意義は、一口で言ったら結局、「心の食物」という言葉がもっともよく当たると思うのです。つまりわれわれは、この肉体を養うために、平生色々な養分を摂っていることは、今さら言うまでもないことです。実際われわれは、この肉体を養うためには、一日たりとも食物を欠かしたことはなく、否、一度の食事さえ、これを欠くのはなかなか辛いとも言えるほどです。

 つまりよほどの病気ででもない限り、一回の食事を欠くことさえ、滅多にないことです。否、実際には、かなりな病気でも、ただ食物の種類が変わるだけで、ぜんぜん食物を摂らないということは、ほとんどないわけです。ですから健康時には、わずか一時間、否、三十分でも食事が遅れると、諸君らのような若い人々はなかなか我慢し切れないでしょう。

 ところが、ひとたび「心の食物」ということになると、われわれは平生それに対して、果たしてどれほどの養分を与えていると言えるでしょうか。体の養分と比べて、いかにおろそかにしているかということは、改めて言うまでもないでしょう。

 ところが、「心の食物」という以上、それは深くわれわれの心に染み透って、力を与えてくれるものでなくてはならぬでしょう。ですから、「心の食物」は、必ずしも読書に限られるわけではありません。いやしくもそれが、わが心を養い太らせてくれるものであれば、人生の色々な経験は、すべてこれ心の食物と言ってよいわけです。

 したがってその意味からは、人生における深刻な経験は、たしかに読書以上に優れた心の養分と言えましょう。だが同時にここで注意を要することは、われわれの日常生活の中に宿る意味の深さは、主として読書の光に照らして、初めてこれを見出すことができるのであって、もし読書をしなかったら、いかに切実な人生経験ともいえども、真の深さは容易に気付きがたいと言えましょう。否、気づかないだけですめばまだしもで、かような重大な意味を持つ深刻な人生経験といものは、もしその意味を見出してこれを生かすことができなければ、時には自他を傷つける結果にもなると言えましょう。

 ちょうど劇薬は、これをうまく生かせば良薬となりますが、もしこれを生かす道を知らねば、かえって人々を損なうようなものです。同様に人生の深刻切実な経験も、もしこれを読書によって、教えの光に照らして見ない限り、いかに貴重な人生経験といえども、ひとりその意味がないばかりか、時には自他ともに傷つく結果ともなりましょう。

 こういうしだいですから、読書はわれわれの生活中、最も重要なるものの一つであり、ある意味では、人間生活は読書がその半ばを占むべきだとさえ言えるでしょう。すなわちわれわれの人間生活は、その半ばはこれを読書に費やし、他の半分は、かくして知り得たところを実践して、それを現実の上に実現していくことだと言えましょう。

 もちろんここに「半ば」と言うのは、内面的な釣合の上から言うことであって、決して時間の上から言うことではありません。しかしこのように読書は、考えようによっては、われわれの生活の半ばを占めるほどの重要さを持つにもかかわらず、人々の多くはこの点に気付いていないようであります。

 人間も自己を築くには、道具やコツが必要です。この場合道具とは読書であり、コツとは実践をいうのです。この二つの呼吸がぴったりと合うところに、真の人間はでき上るのです。

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 心に染みるお言葉です。私は元来読書嫌いで、読書をした方がいいと思いながら読書を避けておりました。50歳を過ぎて読書の大切さを体感し、現在日々読書を楽しんでおります。

 森信三先生がおっしゃる通り、読書は「心の食物」で、読書で自己の考え方を磨き、行動を変え、自分の人生をより良きものにするために大切なことだと思えるようになりました。

 それに気づかせてもらったのは、「致知」との出会いのおかげです。人間学を学ぶ「致知」は、多くの方々の生き方、教えが満載です。社員さんと共に、一緒に学べることは、大変意義深いことであると思っております。

 この「致知」を家族の方々と回し読みしてください。きっと、家族の方もよい刺激になると思います。「心の食物」をしっかり吸収して、人間力を高めていきましょう。

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