2017年1月1日(日) 837/1000
<正月の正の字の意味>
皆さん、新年明けましておめでとうございます。
連続1000日メールの目標を掲げて3回目の新年を迎えることになりました。今日も変わらぬ一日ですが、僕にとっては継続できているという実感の新年というわけなんです。ゴールの6月初旬まで頑張っていこうと思います。
一生感動 一生青春(文化出版局)
著者:相田みつを氏
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正月の《正》という字ね、字引で引くとすると「何ヘン」で引くと思いますか?
やさしい字だから改まって引いたことがないかな?
昔の漢和辞典ではね、「止」というヘンで引くんですよ。
《正》というのはね、「一に止まる」ということです。「一を守る」それが正。
それでは一とは何でしょう?
一とは原点、一とは自分、一とはこのわたしです。
自分が人間としての原点に止まる、それが正。
自分が人間としての原点を守る、それが正。
自分が自分の原点に立ち帰る、それが正です。
そして、自分が自分の原点に立ち帰る月、それが正月です。
つまり、自分が自分になる月、それが正月。自分が自分になるということは、人間としての、本来の自分になること。
それでは本来の自分とは何か?
「損得」「勝ち負け」お金の「有る無し」等と比べることをやめた自分、それが本来の自分です。子供のことで言うならば柿の落ち葉をみて「わァ、キレイ!」と感動し、その落葉を大事に拾ってきた子供の心、それが子供本来の心です。感動することにお金は一銭もかかりません。感動に損得はありません。損得を離れた人間本来の自分に立ち帰る月、それが正月です。
ふだんの私達の現実生活は、いつも「損得」「勝ち負け」という「比べっこ」にふり廻されているから、一年に一ぺん、そういう世間的な「比べっこ」をやめて本来の自分に帰ろうというのが正月です。
正月になると、寺によっては、「修正会(しゅしょうえ)という行事をします。「修正する会」と書きます。何を修正するのでしょう?
昨年やってきたことのあやまち、失敗を反省し、同じことをくり返さないように、自分の原点に立ち帰って、自分の生き方の軌道修正をするんですね。そして、自分のことばかりではなくて、世の中の平安や世界の人々の幸せを祈願するわけです。つまり、正月とは、「損得」で歪められた自分の軌道修正をする月ともいえます。
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自分の原点なんていうことを考えたこともなかったが、正月というのは自分を取り戻す日とも言えるのでしょうか。
日々の雑念の中に埋もれ、現実の世界に振り回されて本来のあるべき人間としての姿から遠のいてしまっているような気もします。
勝者がいれば、敗者がいる。得をするということは、損をする者がいる。勝つこと、得をすることが人生の勝者であるかのような勘違いをしてはいないだろうか。勝ちたいし、得をしたい。そうでなければ、経営者としての役割を果たしていけないのではないかとも考えてしまいます。
言葉を変えてみよう。繁栄、発展という言葉の方が幸せを感じてくる。敗者もいない、損をする者もいない。互いに成長発展できる世の中であるという理想の世界が望ましい。もし、敗者がいるとすれば、もし損をする者がいるとすれば、それは、自分自身の怠惰な生活、倫理、道徳に反する誤った行動がもたらした結果であると考えた方がいいのではないだろうか。その対局にある勝者も得するものもいない。単にその人だけの衰退かもしれません。
言い換えれば、勝者と言われる者は正しい考え方、正しい行動、原理原則に則ったことによってもらされた結果ともいえるわけです。
自分の原点を知らなければ、立ち帰る場所さえも分からず迷走するばかりです。正月という日を自分の原点に立ち帰る日と考え、”日に新たに”という思いを強く持っていきたいと思います。