2016年11月10日(木) 785/1000
<人の本業>
皆さんおはようございます。
「運の強化書」より抜粋 SBクリエイティブ
著者:山崎拓巳氏 その12
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いきなりなんですが、人間の「本業」って考えたことがありますか?
本業には「人」としての本業、「動物」としての本業、さらには「個」としての本業の3つがあると僕は思っています。
「人」としての本業については、心の成長が大切で、魂の切磋琢磨がまさに本業になると思います。
「動物」としての本業については、子孫繁栄、種を守ることが本業ではないでしょうか。
「個」としてのそれは、この人生を楽しみたい、有意義にしたいということがそれに当たるのだと思います。
では、そこにお金をどう入り込むのでしょうか?
そんな余地ってあるのでしょうか?
お金とは、すなわち「予算」である、と僕は思っています。
先の3つの本業を達成するための予算。
さらに、そこに運はどう関係するのでしょうか?
運と本業の関係はどうなっているのでしょうか?
あのとき、あの場所で、あの人に巡り会わなかったら、と考えるときがあります。
まったく違った人生がその後、展開されていたのではないでしょうか?
また、後で振り返って、あのとき、もしこうなっていたらと思うと「ヒヤ~ッ、ゾクッ!」と感じることがあります。
すべて、現在起きていることは偶然の産物で、生きていることさえ奇跡なんだと感じるときすらある。まさに人生は予測不可能。
結局のところ、私たちは人間としての本業をまっとうするために生きているのだと思います。その本業も、個人のとらえ方によって、様々な価値観を持っているわけで、その価値は自分で決めるべきものであり、他人に決められるべきものではない。
「人」として、「動物」として、「個」として。
さらに、それらの他にも「男」として、「女」として、「息子」として、「親」として、「社長」としてなど、たくさんの本業についての価値観やアイデンティティがあり、各々がその価値を主張している。
結局、そこに「運」と「お金」がどう絡み、満足のいく人生をつくり出せるのかという芸術作品に私たちは挑んでいるのではないでしょうか。
どの本業を重視し(ということは、どの本業を軽視し、ということにもなるのですが)優先順位をつけて生きるかってことは、ある意味とても残酷で、そこでは大胆な選択が求められると思います。なぜならば、この本業の優先順位の配列がその人のその人生を形づくってしまうとも考えられるからです。
結局、お金にしても運にしても、その人にとって優先的なポジションの本業に一番降り注ぎ、その役目をなすのだと思います。
この配列がしょっちゅう気分で変わるようならば、きちんとした形になる前に崩壊し、新たなる形成が始まってしまい、さらにまた壊れるという人生を繰り返すことになるのではないでしょうか。
いずれにしても、あなたという人生の主役はあなたであり、そのキャラクターがどんな本業を生きるのかという決定権も、あなたにあることだけは確かだということなんです。
「運」も「お金」も、その結果としてついて回ることになるでしょう。
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過去を振り返ると、この人に出会っていなければ、今はどうなっていたんだろうか、とか、あの出来事があったからこそ強くなった、というようなことは、どんな人にも経験があることです。
でも、今選択しなければならない時に、未来は予測できないので選択を迷いますよね。その時は気づかないけれど、この瞬間の選択によって未来が大きく変わるということになります。
日常の小さなことですが、例えば、
「今日は早く起きようか、このまま寝ていようか」
「あのゴミを拾おうか、見て見ぬふりしようか」
「あの仕事をやろうか、諦めようか」、などなど。
ちょっと大げさかもしれませんが、人生は選択の連続ということになります。選択する時の判断基準をどうすればよいかと考えると、損か得かという単純なものではなく、人様のお役に立てるかとか、自分にとって成長の糧であるか、というものでありたいです。まさに「人」としての本業の磨きではないだろうか。
日常の小さなよい選択の習慣化で精神が鍛えられ、少しずつ人間を創っていくのではないだろうか。
自分の成長とは、周囲の人たちになんらかの良い影響を与えていけることになると思うのです。けれども、ついつい自分が楽な方へと引きずられてしまいますから強い意志も必要です。
本業は経営者であり、家庭の主であり、父親であり、人でもあります。どの本業が大切というより、全て繋がっているわけですから、どれも大切です。しかし、経営者であるということは、社員とその家族の核である仕事(給与)を守っていかなければなりませんから、社長が運から遠ざかるような行動をしないで、運を味方につけるような行動にしていくことも大切であると思うのです。
人生の主役は己自身と考えると、なんだかドラマチックにも思えます。そのドラマのストーリーを創っていくのも己自身であるので、果敢に挑んでいきたいです。