2015年9月14日(月) 362/365
<これでいいのか?>
皆さんおはようございます。
致知9月号より引用
「自分を主語にして生きる」より抜粋 その4
東京大学教授 福島 智氏
「指点学」考案者 福島令子氏
九歳で失明し、十八歳で聴力まで失いながらも、世界で初めて大学教授になった福島氏。
氏は過酷な運命をいかに乗り越えてきたのか。氏を支えて続けてきた母・令子さんとともに語って頂いた。
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(智氏)
私は、人生で大事なことは、自分を主語にして生きることだと思っています。
私たちはともすると、周りの人や社会、自分以外のものの圧力で自分の生き方を決めてしまうことが多いですよね。他人がああしようと言ったから自分もこうしようとか、人がそれはよくないと言ったら、やっぱりやめておこうか。
ところが私は目も耳も不自由になったから、自分が参照すべきロールモデルがなくなったんです。ヘレン・へラーという素晴らしい人物はいるけれども、遠い国の昔の方なので、自分とはいろんなことが違う。
けれどもさらに考えていくと、そもそも自分の人生というのは自分自身で生きていくものであって、誰か他の人に代わりに生きてもらうものではありません。だから何をやっても構わない。
自分を主語にして生きていくこと。自分で人生をデザインしていくことが大事だと。そうすれば辛くても納得がいくし、諦めずに歩き続けることができると思うんです。仮に失敗しても、その時にまた考えればいいと思い直したんです。
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あの人がやっているから、俺もやる。なぜならその方が安心する。そんな人生だったように思う。主体性がなく、独立していない。個性もない。自分という人間を考えたこともなかった。
果たして、自分は何をやりたいのか。何をすべきなのか。という問いである。
これは難しい問いである。
そもそも、社長としての能力があるか分からないが運送会社の社長の息子で生まれてきた。そこに自分の役割を見つけなきゃ、ただのぼんくら息子、社会の害と化す。
「これでいいのか?」、「これでいいのか?」と自分の内なる心に聞いてみる。
きっと、やりたい事が見つかる。残りの人生を賭けたくなることに出会うと思うのです。