2017年3月11日(土) 906/1000
<成長と出会い>
皆さん、おはようございます。
『欽言力』日本文芸社
著者:萩本欽一氏
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60年以上生きてきて、辛いこともあった気がするけど、幸せだったり楽しかったことが、いやなことを全部覆いかぶしちゃった気がする。
これは単にラッキーだったのか、自分がうまく裁いてきたのか、定かではないのね。でも、少なくとも、自分で切り開いてきた感じはしない。
人生の岐路に立つと、必ずいい人が現れてくれたの。いい人に出会えば、楽しい人生が送れるんだよね。だけど、いい人って、探そうと思ってもなかなか見つからない。じゃあ、どうすれば出会えるのか。ちょっとだけ自慢すると、そのコツがかすかに見えてきた気がしてるの。たとえば、昔からいわれてきたいい言葉を守っていく。「義理」とか「人情」とか、「正直」だとかね。
今はみんな、新しい言葉を求めてるでしょ。だけど僕は、大事な言葉って、昔から身の周りに落ちているような言葉だと思う。正直に人生送っていると、向こうから正直な人がやってくる。ずるいことしたり、ガツガツしないで生きていれば、同じような人が近寄ってくるってことだよね。
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僕には友達はいませんでした。今思うと知り合いということでしょうか。だって、小学校、中学校、高校、大学までの16年間という間の友だちっていうのはいなかったように思います。友達って、本気で苦言を言ってくれるのが友達だと思うんですよ。そんな僕だから、同窓会というものに参加したくないんです。なぜなら昔の自分に会いたくないという、トラウマみたいなもんがあるように思えているんです。
25歳くらいだったでしょうか、今の女房と付き合っているとき一冊の本をもらいました。この本がとっても難しくて、読んでも意味がわからなくて、2、3ページ読んでは止めての繰り返しでした。
1年くらいたった日の夜に一晩で読み切りました。なんだかその時に腑に落ちちゃったんです。宗教家の高橋信二さんの「心の発見」という本なんですが、その中に「自らの苦悩は自らが創り出している」という言葉があるんですが、自分を深く見つめるきっかけになったんです。
嫌なことがあると、いつも「あいつのせいだ!」という具合に人のせいにしたりしていたんですが、矢印の先を自分にむけるような努力をしてきました。そんな意識になると案外と楽になってきたことをよく覚えています。
年齢を重ねるにつれて少し成長してくると、自分の周りにいる人も変わってきました。「類は友をよぶ」の法則でしょうか。たくさんのご縁の中で多くを学ばせてもらい、人の出会いって有難いなぁと思えています。
やっぱり、自ら学び成長することで、自分の身の回りにいる人や、ご縁も変わってくるんだという実感をしているんです。
話は変わりますが、2011年3月11日、東日本大震災から6年が経ちました。
いまだ避難されている方々、福島原発の影響で故郷に帰宅できない方々がいます。辛い生活の中からでも前を向いて歩んでいく人々の話を聞くと、僕も頑張ろうという気持ちになります。
人生は二度とありません。悔いのないような生き方をしていきたいです。