2020年5月8日(金) 1037回
<求心性と遠心性>
小さな人生論(致知出版社) より抜粋 その3
藤尾秀昭著
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自分の生き方、リーダーとしてのあり方などについて、これでいいのかという問いを絶えず持ち、自己を掘り下げて磨く。これが求心性である。日本の経営者は真面目である。求心性に欠ける経営者は少ない。
求心性によって体得した心境や世界。それを幹部や部下などに及ぼし、自分のレベルまでに引き上げようとする。それが遠心性である。
だが、遠心性を発揮すれば必ず抵抗に出合う。そこで諦めてしまえば企業のダイナミズムは失われる。経営者の向かう方向に社員を向かわせる。「自分と一緒に歩んでいこう」と社員に対して言える。求心性と遠心性を備えた経営者が、企業を発展させることができるのだ。そして、それこそが真の意味で人を育てることなのである。
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社長の向かう方向に社員を向かわせる。
「この社長についていこう!」と思わせるには、正しい方向性を持たなければなりません。その実行には必ず抵抗に合い、向かうべき方向が大きければ大きい抵抗に合うでしょう。しかし、それを乗り越えていくためには、社長の覚悟しかないのです。