2017年3月2日(木) 897/1000
<新たな時代に備える>
皆さん、おはようございます。
致知2月号(致知出版社)
「熱と誠が経営の道を開く」対談 より抜粋 その1
ルミネ社長 新井良亮氏
良品計画前会長 松井忠三氏
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(新井)
日本経済はいまデフレからインフレへの転換期であり、様々なことに取り組んでいますけど、実質的な消費動向を見ると、大変厳しい状況を迎えています。とりわけ、我われが扱っているファション分野においては、酷いところだと15%くらいの落ち込みが続いています。
けれども、その原因が社会経済情勢だけなのかというと、決してそうではありません。市場に対する提案力がない、まあ何とかなるんじゃないかという認識の甘さ、ここに一因があると感じいます。
いま起きている現象を調査分析した上で、我われがマーケットの半歩先を行くにはどうしたらいいのか。知恵を出し、付加価値をつけていくにはどうしたらいいのか。そこのところを必死に取り組んでいくことが大事だと思うんです。
社員にいま口酸っぱく言っているのは、「創造的な破壊をして、次の時代のために備えなきゃいけない」ということです。
(松井)
順境の時こそ、慢心せずに危機感を植え付けているのですね。
(新井)
経営トップは絶えず将来どうするかを考えなければいけない。そこが一番問われているわけで、過去の成功体験に囚われていても何もならないのです。
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世の中の変化のスピードは極めて早いです。20年後にはどうなっているのだろうか。人工知能を使った技術が日常生活に欠かせないほど浸透していることは簡単に想像できますね。だから、今の仕事は無くなる、という考えのもとに会社の方向づけをしていかなければならいと考えるのです。
アイデックスに関わる自動車業界も様変わりするでしょうね。電気自動車が主力となって、その構造も至って簡単。注文すれば、翌日には配達されちゃう。勿論、自動運転で行先をセットするだけだから、子供が一人でも乗れちゃう。免許証なんて不要だね。もしかしたら、空を飛んでるかも。
トラックも同様でドライバーはいらないかも。そもそも運転席なんてないよ。ドライバーという職業そのものが存在しないかも。
アイデックスは創業62年、100年企業まで、あと38年。100年企業として凛と存在していくためには、変化に対応していかなければならないわけです。そのためには、何を捨て、何をするのかを決めなければ生き残っていけません。
「新たな時代に備える」、これは社長の重要な仕事ですが、大転換期が目の前に迫っているように思います。