2017年2月23日(木) 890/1000
<敵がないから無敵>
皆さん、おはようございます。
「宇宙も神様もぜんぶ味方につける習慣」(宝島社) その19
著者:小林正観氏
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知的障がいを抱えた長女は、いろいろなことを教えてくれました。幼い頃、彼女は自分が遊んでいるおもちゃを妹に取られてしまったら、取り戻そうとはせずに新しいおもちゃを取る。それも取られたら、また次のおもちゃを取る。そういうことをくり返すうち、妹の方は、もう取ろうとはせずに長女と一緒に遊び始めます。自我が芽生え始めていた次女は、何度も同じことが続くと「取り上げても意味がない」と気づくのでしょう。
彼女は頑張りません。取られたら取られたままで、不機嫌にもなりません。争わないでいると、ついに相手は一緒に遊ぶことになるのです。この方法論は簡単だし、楽しいし、敵をつくらない。それどころか、味方にしてしまう。彼女の生き方は”無敵”です。無敵の意味は、敵を全部なぎ倒して争いに勝つことでしょうか。いいえ、”敵がない”ことが無敵。
私たちの価値観は、人と競いあって抜きん出ることでしたが、長女はまったく違います。新しい価値観を教えてくれました。
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嫌いな人、相性の悪い人を避けたいというのは人間の心理というものです。
いつも一緒に仕事をしていて嫌いな人、相性の悪い人を避けていては、よい仕事はできませんし、仕事そのものが楽しくなりませんね。それは、相手も敏感に感じているわけですから、ますます距離が遠のいていくわけです。
「どうにもならない」と考えるよりも、相手にゆだねる、飛び込んでいくことで、相手の気持ちがわかったり、勘違いだったり、反省だったりというものから、お互いの共通点や相通じるものを発見できるかもしれませんね。
”敵がない”ことが無敵ということは、かかわる全てが味方ということ。ある意味、とんでもないパワーを生み出すかもしれません。
短所”だけ”に目を向けると、いだらちや不満という感情が湧いてくる。その感情の繰り返しの先にあるものは、「あいつとは話したくない!」という気持ち。いわゆる天敵でしょうか。
リーダーは、部下の短所をつかうのではなく、長所に活躍のステージを与えてあげることで、組織全体の可能性を引き出していくように思うんです。
人は、長所や強みを持っています。それが大きい人、小さい人、また強い人、弱い人、さまざまなわけです。大きい人や強い人がよいというわけではなく、人にはそれぞれちゃんと役割、存在価値があるわけですから、多くの人の力を結集することが、「無敵」というとんでもない力を手にすることができるのだと考えるのです。
その先にあるものは繁栄だと思います。