2017年2月4日(土) 871/1000
<事業継承>
皆さん、おはようございます。
修養のすすめ(致知出版社)より引用 その最終会
著者:北尾吉孝氏
******************************************************************************************
私は組織力を高める第一歩は、できる限り良い人材を選ぶことから始まると思います。そしてその人材を適材適所に配置し、組織全体をうまく運営していくのです。組織の運営と言っても、結局はその組織のメンバーがその役割においてうまく機能しているかどうかです。特に、徒党を組む人には注意しなくてはいけないと思います。いわゆる大企業病などはその典型ですが、社内に徒党を組む人が出てくると、例えば副社長が二人いたら、A副社長とB副社長派に分かれて、どちらが社長になろうと競うようになります。それによって社内が二つに割れて、社長になった派閥の人が一緒に昇進していくというようなケースが往々にしてあるのです。しかし、このように徒党と組むような人たち、あるいは不和雷同する人たちというのは、会社に弊害をもたらすだけです。
孔子は、「君子は周(しゅう)して比せず、小人は比せずして周せず」と言っています。「周」というのは皆と仲良くすることで、「比」というのは偏るという意味です。ですから、君子は皆と良くしながら偏らない。つまり、徒党を組まないということなのです。
一方、小人は仲間内のことばかりを気にして、意見を同じくする一部の人をひいきして互いに傷をなめ合い、かばい合う。そういう世界がサラリーマン社会には生まれがちです。それが大企業病の原因にもなっていくのです。こういった組織を弱める力というものは、組織をつくる上では最初から排除するようにしていかなければなりません。
******************************************************************************************
日産自動車がルノーの配下となった原因は、No1とNo2が上手くいかなかったことが原因とされています。トップ二人がそれでは、会社が分断され弱体化していくのは言うまでもありません。
会社の事業継承する際によくあるケースが、社長が父親で若い息子に社長を譲る際にあるゴタゴタです。会長派と社長派と真っ二つになってしまうわけです。大塚家具がよい例です。
いずれにしても、被害を被るのはお客様や社員であることを十分に認識して経営をしていかなければなりません。
そういう意味において、私の父は事業継承する際に特に注意を払い忠告してくれ、私がやりやすいように配慮してくれていたように思います。当初はその意味は、あまり理解できませんでしたが、最近やっとわかってきました。父には本当に感謝をしています。
会社を生かすも殺すも社長次第。老いていくものは、影で支えていくものだと。私もいずれその時期が来ますので、そのことを十分に理解して事業継承していきます。