2017年1月26日(木) 862/1000
<信用は財産>
皆さん、おはようございます。
修養のすすめ(致知出版社)より引用 その10
著者:北尾吉孝氏
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「信用」ということに関し本田宗一郎さんは、「ひとつは人間愛だと思う。人を愛し、人に愛されることだ。ひとつは約束を守ること。もうひとつは人に儲けさせること。つまり自分の人生と仕事を通じて多くの人に恩恵を与えることに尽きると思う」と言われています。
人から信を得るには最も重要な要素は、やはり「約束を守ること」が基本だろうと私は思います。本田さんはそこに「人を愛し、人に愛されること」、あるいは「人に儲けさせること」という要素も加味されているようですが、私は誠実であること・嘘を言わないことが一番大事であると考えます。
信という字は、人編に言と書きます。その人の言に嘘はないか、その人の言が誠実であるかということです。
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信用を築くには、長い年月がかかりますが、失うのは一瞬です。だから、個人も会社にとっても信用というは、とても大切なことです。 その信用を得るためには、まずは「約束を守る」ことが基本です。
万人幸福の栞には、「約束を違(たが)えれば、己の幸いを捨て他人の福を奪う」とあるように、約束を破ることがあるならば、破った方は、一見損をしないように思えるけれども、自分も相手もよいことは一切ないというわけです。
個人も会社も、自分の損得を否応なしに考えてしまうけれども、信用を築くためには、「相手を儲けさせること」と本田宗一郎さんの言葉には重みがあります。これは、「まずは、与える」ということでしょうか。
「儲け」と言えば、お金・利益を指すわけですから、自分だけの利益でなく、相手にもちゃんと儲けてもらうこと。そうでなければ、信用は得られず、互いのよい関係は長続きしないわけです。近江商人の「三方よし」とも言えるでしょう。
個人も会社も信用なくして、よい人間関係は築けるはずもありません。信用こそが、その人、その会社に最も大切なことであることは言うまでもありませんが、案外、そうでない場合があります。しかし、約束を守り、嘘を言わず、真面目に、誠実に、実践していくことで得られる信用というものは、尊い財産であると考えています。