2017年1月24日(火) 860/1000
<悔いのないように>
皆さん、おはようございます。
修養のすすめ(致知出版社)より引用 その8
著者:北尾吉孝氏
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森信三先生は人間の一生というものを「『生から死へ』の間」に過ぎないと言われ、
「偉人と凡人の差も、結局はこの生から死への間をいかなる心掛けで過ごすかという、その差に外(ほか)ならぬ」と言い切っておられます。そしてこの「『生から死へ』の間」の中でも、人生の賞味期限は30年くらいのものであり、この30年を精一杯に生きねばならないと述べておられます。期限が来たならば何かをしたいと思っても、満足な結果は得られないのです。森先生は次のようにも言われています。
人間も30年という歳月を、真に充実して生きたならば、それでまず一応満足して死ねるのではないかと思います。
人間として価値ある生を送るために、この30年間が大切なのです。悔いのなき人生にするのも、悔いばかり残る人生にするのも、全ては自分次第です。晴れやかな人生を送って命を終えたいと思うならば、自分自身に打ち克ち自らの天命を全うすべく
必死で努力すれば良いのです。それは言葉で言うほど簡単ではありません。こつこつと時間を掛け努力を続ける必要があります。
しかし、己を高めるための時間を惜しみ努力を怠っているようでは、結局この世に何も残せぬままにタイムリミットを迎えてしまうのではないでしょうか。それでは折角人間として生まれてきた甲斐がないと思います。自らが望んだものではなく天から与えられた命です。何ゆえ自分に命が与えられたのかの意味を深く考え、自分を大切に生きてほしいと思うのです。我々は最後まで命を愛惜(あいせき)し、意義のある人生だったと言える一生にしていかなければなりません。
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人間はいつか死にます。生まれたからには、どんな人でも物も体も全てをこの世において、あっちの世界に行かなければならないわけです。そんなことは、誰だってわかっています。でも生きているうちは、死ぬなんてことはあまり考えることはしません。
「今日の夕飯なんだろうか?」ということの方が心配なわけです。
余命半年を宣告された時、本当に命をいうものに向き合うんじゃないだろうか。だから今、そのことに気づかせてもらったことを幸運だと思い、”生きる”ということは死へ向かっているということ、命には限りがあるということを十分に心に留めて、日々を過ごしていかなければならないと考えています。だから無駄な時間を使うことのないように努力しなければならないわけです。
只今53歳、命の終点はいつなのかわかりません。あの世からお迎えに来た時に、
「まだ死にたくない」、「ああすればよかった」、と悔い改めても遅いわけですから、毎日の怠け心に打ち克って、日々精進していきたいと思います。そして、制限時間を迎えた時、笑顔で旅立ちたいと思います。