2017年1月17日(火) 853/1000
<聞き上手>
皆さん、おはようございます。
修養のすすめ(致知出版社)より引用 その2
著者:北尾吉孝氏
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言うまでもなく喋ることというのは、相手に良い印象を与える場合と悪い印象を与える場合があって、だからこそ昔から「沈黙は金、雄弁は銀」という西洋の諺(ことわざ)があったり・・・・。
ー中略ー
この喋るということでは、『老子』にも「知る者は言わず、言う者は知らず・・・・・本当に分かっている人は、喋らない。ペラペラと喋る人は、分かっていない」とか「善なる者は弁せず、弁ずる者は善ならず・・・・・・善い行いをする者は、お喋りではない。お喋りな人はあまり善いことをしない」・・・・・。
人に悪い印象を与える場合というのは、その話の内容等で相手から「あいつは軽い奴だ。ぺちゃくちゃと喋りよって」と思われる人です。やはり、君子というのは常に重厚な雰囲気がなければなりません。口を開くことにより寧(むし)ろ軽佻浮薄(けいちょうふはく)だと思われるケースが多々あるのです。従って先ずは相手の話をよく聞き、その上でポイントを突いた的確な短い返しがぱっとその最後に、相手の話に合わせた形で出ることが大事なのだと思います。
最悪な話し方とは、自分が話そうと思うことだけをぺらぺらと喋りまくって、相手に話す機会を与えずに時間を迎えるというものです。このケースでは大体殆どの人が、その相手に悪印象を持ちます。やはり人に会った時に、ぺらぺらと過剰に喋りまくって「自分を知ってもらうんだ」とか、あるいは、「この素敵な言葉を話したら、俺を評価してくれるんじゃないか」といった類の、さもしい意識は最初から持たないことです。
そうした意識を持たずして自然に振る舞い、そしてなんとなくその人に重厚な雰囲気があって、「多くを話さなかったが信頼に足るような人だなぁ」と相手に感じさせるのが本当に信頼に足る人だと、今まで多くの人を見ていて思います。
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「口は災いの元」、「病は口より入り禍は口より出ず」というように、言葉を慎むことの大切さを説いています。
僕はつい話過ぎる時があります。そんな時は、相手のことよりも自分のことが中心となって、そこに相手の存在はありません。そういう人を”自己ちゅー”っていうんでしょね。
「話し上手」は「聞き上手」というように、相手の話をしっかりとよく聞くというのが、私の大きな課題なようです。
重厚な雰囲気とは、ほど遠い僕ですが、軽さが目立つようではリーダーとして人を動かしていけるものでもありません。歳を重ねるたびに人間として味のある男になっていきたいです。