2017年6月7日(水) 994/1000
<逆境、順境>
皆さん、おはようございます。
「道をひらく」 PHP研究所 より引用 その2
著者:松下幸之助氏
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逆境ーそれはその人に与えられた尊い試練であり、この境涯にきたえられてきた人はまことに強靭(きょうじん)である。古来、偉大なる人は、逆境にもまれながらも、不屈の精神で生き抜いた経験を数多く持っている。
まことに逆境は尊い。だか、これを尊ぶあまりに、これにとらわれ、逆境でなければ人間が完成しないと思いこむことは、一種の偏見ではなかろうか。
逆境は尊い。しかしまた順境も尊い。要は逆境であれ、順境であれ、その与えられた境涯に素直に生きることである。謙虚の心を忘れぬことである。
素直さを失ったとき、逆境は卑屈を生み、順境は自惚(うぬぼれ)を生む。逆境、順境そのいずれも問わぬ。それはそのときのその人に与えられた一つの運命である。ただその境涯に素直に生きるがよい。
素直さは人を強くし聡明(そうめい)にする。逆境に素直に生き抜いてきた人、順境に素直に伸びてきた人、その道程は異なっても、同じ強さと正しさと聡明さを持つ。
おたがいに、とらわれることなく、甘えることなく、素直にその境涯に生きてゆきたいものである。
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誰だってよい時もあれば、悪い時もある。人生とは平坦な時ばかりではありません。仕事も同じで、思うようにいかないことは多々あるわけです。そんな浮き沈みといいますか、山あり谷ありを経験することで、人は強くなっていくのだといいます。
だから、悪い時でも腐らず、よい時でも有頂天にならず、どんな境遇であっても”おかげさま”という謙虚な気持ちでいたいです。
松下幸之助さんは、逆境でも順境でも、捉え方で同じ強さと正しさと聡明さを持つとおっしゃています。逆境こそが強い人間をつくっていくものだと思っていましたが、逆境だけではなく、順境であっても、頭を低く謙虚さを忘れないことも人間をつくっていくことであることを学びました。