2016年11月20日(日) 795/1000
<自らが自らを教育する>
皆さんおはようございます。
致知12月号(致知出版社)
特集「人を育てる」より その2
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シンクロナイズトスイミングの日本代表ヘッドコーチ井村雅代さんの話
「私と一緒に練習して、それで、ああ厳しい練習が終わってよかった、というような意識のレベルでは絶対にメダルは取れない。大事なのはその練習の後、では何をするのかを考え、さらに自分で練習するような人でなくてはメダルは取れない」
人を育てるには何が大事かを知悉(ちしつ)した人の言葉であろう。
(※知悉とは、ある物事について、細かい点まで知りつくすこと)
イギリスの18世紀の歴史家ギボンの言葉がある。
「あらゆる人は2つの教育を持っている。その1つは他人から受ける教育であり、他の1つは、これよりももっと大切なもので、自らが自らに与える教育である」
自らが自らに教育を与える。一人の人間をしてそういう意識にまで高めることこそ、人を育てる神髄ではないだろうか。
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結局のところ、人から教えられることでも、自らが学ぼうとしなければ、何も身につきません。人から教えられること、刺激を受けるということは、あくまでもきっかけに過ぎないと思うのです。
「もっと、成長したい」と思う人は、ひときわ輝きを放っています。反対に成長の機会を与えても、それを掴もうとしない人がいる。「私なんか絶対無理!」という呪縛に縛られ、殻に閉じこもってしまっている。そのような人は時間だけが費やされ、気づかないうちに運から見放されるということになってしまうと思うんです。
「私なんか絶対無理!」というのは、「失敗したら恥ずかしい、みっともない!」という、つまならい見栄を張っていると考えるのです。
でも失敗というのは、経験を積むということ、成長の糧であると思うのです。これこそ大切な財産じゃあないだろうか。だから、「失敗バンザイ」です。
「自らが自らに与える教育」、これは負荷が高いものでしょう。学びを深めていく自らの姿勢は、自ずと見える景色が変わってきます。そこに臆病な心はあるけれども、それを突破する挑戦の精神に繋がっていくのではないだろうか。それが勇気であり、その積み重ねが自信となっていくと思うのです。