2016年11月2日(水) 777/1000
<幹部の結束>
皆さんおはようございます。
「運の強化書」より抜粋 SBクリエイティブ
著者:山崎拓巳氏 その4
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僕は大学を途中でドロップアウトして22歳のときに自分の会社をつくりました。
そのときに、ある不思議な女性経営者と出会い、彼女からこんなことを言われたんです。
「拓巳君を見ていると、なんだか楽しみね。きっと成功するわよ。でもね、いろんな成功者をみてきたけど、みんなダメになるときは外からじゃなく内側から壊れるの。これ、絶対覚えておいてね」
---壊れるときは外からではなくて、内側から。
そのときの僕には、すぐに理解できるものではない、難しい言葉でした。が、何か大切なことを教えてもらったという実感がありました。
だいたい会社がうまくいかなくなるのは、景気や取引先との関係や、そんないろんな「外側」のことが影響してるって思ってたからです。
でも、本当はそうじゃない。
組織って、外からの力には案外強いものです。
何かの攻撃を受けたとしたら、それで結束力が強まったりして跳ね返すことができる。 でも、内側で何かが壊れたら、案外もろくて、そのままダメになる。
でも、いったいなぜ、そんなことが起こるのでしょうか。
実は、私たちは自分の近くにいる人間、身内や仲間ほど「わかってくれるから大丈夫」という甘えをどこかで持ってしまっていて、ちゃんと心配りをしたりケアをしていなかったりします。これって誰もが思い当たるところがありませんか?
そして、外の顧客や遠くの知り合いや知り合ったばかりの人を大切にしようとする傾向があるわけです。
本当は、自分に近い人ほど大切。
逆に自分に遠い人が、自分に対してよく思わないことがあっても、それはいろんな意味で距離が遠いから対応ができます。
でも、自分に近い人、たとえば家族やスタッフに見放されたら、大きなダメージになってしまいます。
だからこそ、何かを目指しているときに「外」ばかりに気を取られていたらダメ。
ちゃんと「内側の人たち」を大事にすることが、運をつくる素(もと)になるんだよと、かつて僕にアドバイスをくれた女性経営者も伝えたかったんだと思います。
自分に近い存在の相手ほど、改まって何かを伝えたり、気遣いづらいと思うかもしれません。 でも、そんなに大げさなことをやるのではなくて、たとえば、職場の仲間に「いつもありがとう!」って小さなメモと一緒に差し入れをするだけだっていいのではないでしょうか。
人間って特別なときのサプライズよりも、日常でのちょっとした「いいこと」のほうが、案外心に響いたりするもんなんです。
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会社がつぶれる原因は、内部からとよく聞きます。確かに言われてみれば、労使紛争、指導権争い、社長の私利私欲・公私混同で多くの会社が倒産し社会を騒がせてきた。結果、犠牲者はそこで働く従業員なのです。そのことを十分に肝に銘じ、経営者としての考え方を学んでいかなければならないと考えています。
一番身近にいる女房、苦楽を共にしている幹部への心配りが足らないと反省なのです。家族は夫婦愛和、会社は幹部の結束、社内の人の和。これが企業経営における基礎でなければ、強い会社、よい社風になるはずもありません。
ところが人の和が難しい、と悩む毎日です。あまり人と関わりを求めないような社会的風潮なのでしょうか。人が集まるイベントの参加者も少なく、社長の支持率の低さではないだろうかと自問自答しています。
人の和を築き上げることは、一朝一夕でできるものではありませんから、まずは幹部の結束をゆるぎないものに築き上げ、社員の和を育てていきます。
そして、働く人が「アイデックスで働けてよかった!」と言ってもらえるような会社にしていくことが私の念いです。