2016年10月24日(月) 768/1000
<伝えることの難しさ>
皆さんおはようございます。
致知11月号(致知出版社)
『吉田松陰修養訓』に学ぶ その1
人間環境大学教授 川口雅昭氏
******************************************************************************************
ここ数年、私は日本という国の未来を思い、心から心配になる時があります。
一昔前と比べて日本人全体、特に若者の間に自信のない、元気のない人間が増えているのです。彼らは自分一人が日々を漫然と、ただ面白おかしく過ごせばそれでいいと本気で思っています。しかし、それが人生に真の充実をもたらすはずがなく、そういう若者が増え続けることは国家にとっても大きなマイナスです。そのことに考えが及ぶ若者が極めて少ないこともまた、私の不安材料の一つに他なりません。
******************************************************************************************
小学校の時は、毎週土曜日に午前中の授業があった。授業が終わると、家でご飯を食べて学校に行けば人がたくさん集まっていて遊びには困らなかった。鬼ごっご、缶けり、かかし、など遊びは工夫して日が沈むまで遊んでいたことが懐かしいです。
日曜日にも学校は開放されていて、じいちゃん、ばあちゃん、大人も子供もいて地域のコミュニティになっていました。今思えば、その頃の体験というのは、とっても大切なように思えています。
現代は「ゆとり教育」で週5日の授業。土・日曜日は学校は閉鎖され、人が集う場が奪われました。結果、地域の人間関係が希薄となり、子供たちは家で一日中ゲームをやって精神を侵してしまっている。そんな生活が長く続けば、コミュニケーションが苦手で利己的な人間が育っていきます。
今、その若者が大人になって社会を担っているわけですから、会社に於いて、人を動かすことが難しくなってきているわけです。だから、彼らに伝えなければならないのですが、伝えることの難しさをつくづく感じているのです。