2016年10月22日(土) 766/1000
<まずはやってみる>
皆さんおはようございます。
致知11月号(致知出版社)
「かくて勝利への道はひらけた」より抜粋
古川商業高等学校 女子バレーボール部元監督 国分秀男氏
明成高等学校 男子バスケットボール部ヘッドコーチ 佐藤久夫氏
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(佐藤)
近藤さんご自身も、強い信念を持った監督さんだったのです。
(国分)
ひと言で言えば有言実行の方でしたね。2000年に開催されたジャパン・オープンの出場選手に、まだ中学生だった福原愛を抜擢したのも近藤さんです。多くの協力関係者からは、「福原は人気があるが、実力はまだまだだ。とても大会にはだせない」と猛反対されました。だけど近藤さんは、「福原を育てない限り、日本の卓球はマイナーで終わってしまう」と頑として譲らず、福原を抜擢するわけです。
実際、その後の卓球界は、石川佳純、伊藤美誠(みま)、平野美宇(みう)といった選手が、きら星のように誕生し、いまやメジャーなスポーツになってきたじゃないですか。
(佐藤)
そのとおりですね。
(国分)
だから、近藤さんのように夢は口にすべきですね。そうすれば、その言葉が人生をつくっていくと私は確信しています。
今回のリオ五輪後、私はメダルを取った選手の子供の頃を調べてみだんです。そうしらた、「私はオリンピックに行く」「金メダルを取る」と口にしている選手ばかりでした。「いや、それは子供だから言えたんだ」という人もいますが、言った人間が皆メダルを取ったわけではないけれど、言わなかった人間からメダリストは一人も誕生していません。
そして、これは何もスポーツに限ったことではないと思います。その典型的な例が日産のカルロス・ゴーンさんです。ゴーンさんが日産の社長に就任した時、日本人の多くは日産は潰れるかもしれないと思いました。実際、記者会見の場で意地の悪い日本人記者が、「ゴーンさん、あなたの言うように200万台売れなかったらどうしますか」と質問したんです。ゴーンさんは何と答えたと思いますか。「そんなことは、売れなくなったことがはっきりした時に考えればいい。始める前からできなかったらどうしようと考えている人間が、成功できるわけがない」と。
これは今日のテーマの闘魂と関係することですが、スポーツ界でも「できなかったらどうしよう」「大風呂敷を広げて恥ずかしい」と思う人たちが多いんです。でもそんなことばかり考えていたら本当に何もできません。
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夢・理想・ビジョンを言葉に出すことは勇気がいる。なぜなら、「そんなこと無理」、「できるわけがない」、という声が自分の心の中から聞こえてくる。当然、周りの冷ややかの目もあることでしょう。そんなことを気にするようでは、夢・理想・ビジョンも大したことはないと考えたほうがいいのでしょう。
自分の夢・理想・ビジョンを見つけるのはそう簡単ではないが、考えることである。自分の心が震えるほどの夢・理想・ビジョンと出会えた時、人生の目的がはっきりと見え、生きる活力となっていく。これは、会社も家庭も同じことだと思うのです。
ゴーンさんの言葉には、なるほどなぁと思いました。
「始める前からできなかったらどうしようと考えている人間が成功できるわけがない」
まずは、やってみることです。