2016年7月29日(金) 681/1000
<成し遂げたい心>
皆さんおはようございます。
「なんのために働くのか」(致知出版社)より抜粋 その18
著者:北尾吉孝氏
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志ほど壊れやすいものもないというのも事実です。まさにそのことを、司馬遼太郎の『峠』という小説の中で、越後長岡藩の英傑河井継之助が言っています。
「志ほど世にとけやすく、壊れやすく、砕けやすいものはない」と。
「発心・決心・持続心」という言葉があります。何かをなそうとするとき、発心、決心まではだれでもいきます。しかし、それを何年、何十年と倦(う)まず弛(たゆ)まず持続するこは並大抵ではありません。持続心がないから志が頓挫(とんざ)してしまうのです。継続するとは、かくも難しいものです。
それでもなお、志が必要なのです。志がなければ、事業の成功も人間としての完成も期待できません。
「志ある者、事逐に成る」というように、高い志こそが人間を成長させていく原動力になるからです。
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「いい会社」にしたい、「働く人に幸せになってもらいたい」。ただその一念で、頑張っているように思います。現状は、問題、課題だらけなのですが、目指す会社の姿を描き、それに向かっていく道筋をつけていかなければなりません。ただ、仕事をやっているだけでは、会社がどこに向かおうとしているか分からず、時代に飲み込まれてしまいます。
「いい会社」を実現するためには、「志」に共感してくれる仲間を増やしていくほかありません。「志」はそう簡単に実現するものではありませんので、それに向かおうという力こそが、その人を成長させ同志が増えていくのだと思いたいのです。
もし何の志や目標もなく、ただ仕事をしているだけとするならば、働きがいや生きがいもなく、仕事がつまらないものになってしまいます。気がつけば、天からのお迎えとなるわけです。
一度の人生に、「何かを成し遂げたい」という思いを持ちたいのです。それは志が高いとか低いというのでなはく、自分の一生をつかって辿り着きたいという思いであるのかなぁ、と思うのです。