2016年7月22日(金) 674/1000
<命を大切にしよう>
皆さんおはようございます。
「なんのために働くのか」(致知出版社)より抜粋 その12
著者:北尾吉孝氏
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松下幸之助さんは、「人間には二つの生命力がある」と言っておられます。一つは、「生きようとする力」で、これは生き物として当然持っているもの。そして、もう一つは、「使命を示す力」。これは人間ならではのもので、自分に与えられた使命、あるいは天分、天役、天命としての成功とは自分の使命をまっとうすることにあって、富や地位を得るといった世俗的な成功は本当の成功とは言わない。自らの指名に沿った生き方をして初めて本当の生きがいや幸せと得ることができるのだ」と松下さんはおっしゃています。この考え方こそ、松下さんの大きな仕事観だったのではないかと私は思っています。
では、どうやって天分を見出せばいいのか。そのためには天命を発見しようとする熱意と意志を持たないといけない、と松下さんはおっしゃいます。そして、天は必ず何かの形で啓示を与えてくれるから、それに備えて日々努力をしていくことだと言われました。 そのためには先にも述べた「素直であること」が非常に大事になってくるわけです。
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人間はこの地球上にさまざまな所で生まれ一生を終えます。この豊かな国、日本においてもまったく同じ境遇な人はいません。生まれる時は、自分の意志で生まれてきたわけではないけれども、魂があるとすれば、多くの魂の中から選ばれ、両親を選択され、生まれてきたことを思うと、何らかの意思があると思わずにはいられません。
だから、忘れてしまっている自分の使命に気づくための努力をする必要があると思うのです。正しい考えを磨き、実践をしていくこと。その繰り返しの中で出会う人のご縁、事のご縁に素直になって導かれていけば、きっと使命に気づくときがくるのではないかと信じたいのです。
成功は、お金持ちや地位や権力を得ることではないと思うのです。不出来者のひがみでもありますが、お金持ちや地位や権力をもった人は、その力を使ってすべきことが使命であると思うのです。人それぞれに使命や役割が違います。多くの人が使命を全うするように努力していくことが命を大切にすることだと考えるのです。