2016年6月27日(月) 649/1000
<幸せってなんだろう?>
皆さんおはようございます。
「幸せの国ブータンに暮らして」より抜粋 その2
菅沼泰久氏
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幸福を追求して生きるということはとても大切なことですが、同時にとても難しいことでもあります。そもそも幸福とは何でしょうか?
ブータンで活動中に、協力隊員が中心となって、ブータン人に「あなたにとって幸せとは何ですか?」と質問して、ブータン人の幸福に対する意識調査をしたことがありました。その中のいくつかの回答を挙げると、幸福とは、「心が平和であること」、「健康であること」、「自分の周りの人が幸せなこと」、「愛しい人と一緒にいられること」、「不安や悩みがないこと」などでした。
ブータン人の答えは、シンプルで、精神的で、身近な生活に関わりが強いものが多いなあという印象を受けました。
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国連が発表した「世界の国民幸福度」によると、幸せを感じている人が多い国の1位はデンマーク。以下、ノルウェー、スイス、オランダ、スウェーデン、カナダ、フィンランドと続き、アメリカは17位、韓国は41位という順位だった。では、日本は、なんと上に挙げた国の中で一番低い43位という順位。この順位は、先進国では際立って低い。
経済的に豊かで、戦争もない日本に住みながら、私たちはなぜ「幸せ」を感じることができないのだろうか?
戦後の日本は高度経済成長とともに核家族化が進み、隣の人との付き合いも減って、人間関係が希薄となった。外で遊ぶ子供たちが姿を消し、遊ぶ友だちの輪も小さくなってきたのです。そのような子供たちが大人になって会社で働くようになれば、人間関係を上手くやっていくのは困難となっていくのは必然でしょう。
だからこそ、社員同士が会話ができる場をつくり、少しずつでもお互いを知る機会をつくっていかなければ、よい人間関係ができず組織として機能しなくなってくると考えるのです。
経済発展を遂げた日本は、物質的な豊かさを手に入れることができた。反面、心の豊かさを失い、幸せって何かが分からなくなってきているように思うのです。 一人ひとりの幸せの価値観は違って当然です。しかし、我が国日本の低い幸福度からすると、満たされない心の本質を捉えなければ、経営は行き詰ってくると思うのです。