2016年6月23日(木) 645/1000
<莫妄想(まくもうそう)>
皆さんおはようございます。
致知7月号(致知出版社)
「不動心をつくる」より抜粋
人財創研代表 平尾隆行氏
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現実に起こっていないことに悩まされるなという意味の禅語に「莫妄想(まくもうそう)」というのがある。鎌倉幕府の執権・北条時宗が元の襲来に心を悩ませていた時に、無学祖元(むがくそげん)が投げ掛けた言葉として知られている。あれこれ悩むよりもなすべきことをなせ、という決意を促す言葉と言えるだろう。
悩みを持つ人は多い。ビジネスリーダーとて何かを決断する上で悩みはつきものだ。しかし、くよくよと悩むだけでは物事は前進しない。特に、これをすればあの人に後ろ指を指されるかもしれないなどと考え始めたら、一歩も動けなくなってしまう。
そうではなく、自分が心の底から「これでいこう」と思ったことを実行に移す。その際に行動を促してくれるのが、「莫妄想(まくもうそう)」なのだ。
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何もしないことは、何の反対や批判もない。同時に何も変わらないこともでもある。一日という日は、同じ日はなく、大きい枠組みでみれば外部環境は大きく変化しているのだから、変わらないということは衰退を意味する。これは個人も会社も同じではないだろうか。
しかし、何か事を起こすことは、成功のことよりも失敗することを、ついつい考えて立ち止まってしまうのである。自分が心の底からやりたい事、やるべき事と思うのであれば、成功イメージを強く考え実行していく、そんな勇気を持ちたいと思うのです。
成功や失敗、いずれの結果も行動しなければ分かりません。だたし、何もしないということは、絶対に成功はしないということです。
大きなリスクがないものは、あれこれ考えずに、まずはやってみること。その繰り返しの中で得られる経験は、その人の人間力を高め成功の道に近づけていくように思えたりします。