2016年6月20日(月) 642/1000
<目標の具体化>
皆さんおはようございます。
致知7月号(致知出版社)より抜粋 その2
「上善水のごとし」
国立研究開発法人
科学技術振興機構理事長 濱口道成氏
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現実の社会や自然には、白でもない、黒でもない中間となる領域がたくさんあります。物事が決着するためには、「時の経過」を待つ必要があります。そのことに気づけなくなれば、現代社会はストレスに満ちた生きづらいものとなってしまいます。
企業に勤めている人であれな、「社長になりたい」「お金持ちになりたい」。あるいは文筆業や研究職に携わっている人であれば、「ベストセラーを出したい」「ノーベル賞を取りたい」といった様々な「成功のステレオタイプ」、言い換えれば「誘惑」が現代社会には溢れています。そして、多くの人がそれを前提に、人生や物事を考えてしまています。
もちろん、そのような理想の実現に向かって邁進することは尊いことです。しかし、社長になれるのは、何万人に一人、ましてノーベル賞を取れるのは何千万人に一人というのが現実です。その結果、大半の人は、自分を「自己実現できない存在」として捉えるようになります。そしてその結果、多くの人が「あの人のせいだから」と他人を責めるか、「自分はだめだ」と鬱(うつ)状態になるかの二つのタイプに分かれ、人生の混迷の中に陥ってしまいます。
しかし、その黒か白か、他人を責めるか自分を責めるかという生き方ではない、
”第三の道”を教えてくれるのが他ならぬ『老子』だと私は思います。
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さまざまな課題、問題を解決すること、あるいは目指す姿というものがあるとすれば、それなりの時間がかかるものです。分かっていながら先を急ごうとすると思わぬ落とし穴にはまってしまいます。
結果を急ぐのではなく、結果までのプロセスを出来る限り具体的にすると、自ずと現実の世界が見え、我に返るものではないでしょうか。
確かに濱口様のおっしゃつ通り、世の中は、黒か白がで明確に分からないものがたくさんあります。だから面白いとも言えるかもしれません。
人間も同様です。同じ人なんて一人もいません。一人ひとりの価値観が違い、自分の価値観が正しいというものでもなく、自分の価値観が正しいと思っていることが、もしかすると傲慢になっているかもしれません。
目標は自分一人だけの喜びではなく、周囲の人の喜びに変わるような目標であれば、少々の事で挫けなくなる、もっと頑張ろうという気になってくるのではないだろうか。所詮、人間は一人では絶対に生きていけません。自分一人の喜びという目標では、どんどん小さな自分をつくり、できない理由を相手に押し付け、ますます自分の居場所をなくし追い込んでいくことになります。
やはり、目標達成への喜びを具体化してみてはどうだろうか。以外と面白いんです。