2017年5月16日(火) 972/1000
<倍返し>
皆さん、おはようございます。
「ごえんの法則」 だいわ文庫 より抜粋 その2
著者:小林正観氏
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駅前などで托鉢をしている僧侶をよく見かけます。鉢にお金を入れると、
僧は「ありがとうございます」とは言いません。経文を唱えて、チリーンと鈴を鳴らして合掌します。
それを見て「お金を入れてあげたのに、ありがとうございますという感謝の気持ちがないのか」と思うかもしれません。本来は、自分が「ありがとうございました」と頭を下げるのが正しい作法です。
「私」のお金を正しく美しく使ってもらうために、生活に差し障(さわ)りのないお金を喜んで差し上げる。その施しをすることで、どこからかご褒美をいただくというのが「喜捨(きしゃ)」というお釈迦様の教えです。
駅前で托鉢をしている僧は、お金をもらうために立っているのではなくて、もらってあげるために立っています。わざわざ私たちに施しをさせるために、出向いてくださっているのです。
こういった因果関係がわかると、こちらから「ありがとうございました」と言えるようになるでしょう。
お金が余っているから「喜捨」するのではなく、先に、生活に差し障りのないお金や物品などを差し出すと、それが喜ばれる形で使われた結果として、自分のところに返ってくるようになっているらしい。
「ゆとりがあったら、施しができるのに」と思っている「ゆとりのない人」は、施しをしていないがゆえに、ゆとりがないわけです。それは金額の問題ではありません。あまりゆとりのない人が、所持金1000円のうち100円を差し出す。その100円は、神様からみるととても素晴らしいものではないでしょうか。
自分がおかれている状況よりも、もっと困っている人がいるかもしれないから、少しでも役に立ててほしい。そう思ってお金を使うと、それを見守っている神様は倍にして返してくれるようです。
何度も繰り返しますが、投げかけたものは返ってきます。返ってくる時は倍返しです。愛情を投げかけると二倍の愛情が返ってきます。憎しみを投げかけると憎しみが二倍になって返ってくるのです。
不平不満や他人の悪口を宇宙に向かって5分間言うと、世界のどこかで、その言った本人への不平不満や悪口が10分間必ず言われます。他人のよいところを賞賛して1時間じゃべると、自分もどこかで必ず2時間褒め称えられる。
プラスもマイナスも必ず倍返しです。
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僕は伊勢神宮に年に2回、多い時には4回ほど参拝します。伊勢神宮の神聖なる雰囲気が好きです。プチ情報ですが、伊勢神宮の最初の鳥居をくぐって、しばらく歩くと五十鈴川の御手洗場があります。その付近に脇道があってほとんどの人はそこを通りません。その参道がとっても静寂でいいですよ。是非、通ってみてください。
お伊勢参りは、12月に一年間の御礼と翌年のお札をいただきにあがり、新年には新しい年を迎えられたことの感謝を伝えに参ります。神様にはお願い事をするのではなく、感謝を伝えにいくものだと、教えられました。
伊勢神宮の側に”おかげ横丁”という場所があって、そこが凄く気に入っています。ここがあるからお伊勢参りは楽しさが倍増します。特別な日に神音太鼓の演奏があって感動します。 ”おかげ横丁”にはよく僧侶が托鉢をしています。托鉢は施しへ心得と作法があることを知りませんでした。托鉢にお金を施すのは、施しをさせていただくという気持ちをもって、「ありがとうございました」と言いたいを思います。
よい事も悪い事も、過去に自分が投げ掛けてきたものが返ってきたにすぎないということ。返ってくるときは、「倍返し」で返ってくるというのだから、神様は自分の心持ち次第で運命を変えることができるんだということを伝えたいんじゃないだろうか。
よく考えれば、「倍」で返ってくるんだから、なんだか「得」ですよね。神様って優しいですね。でも、悪い事をすれば、それも倍返しですから厳しいともいえます。
多くの人はお伊勢参りに内宮へ行きますが、外宮から内宮の順番で回るのが習わしだそうです。ちなみに、伊勢神宮の側に月読宮(つきよみのみや)がありますが、鳥肌が立つほどしびれます。行ってみてください。