2016年5月29日(日) 620/1000
<仕込み>
皆さんおはようございます。
致知6月号(致知出版社)より引用
「日本料理の道を究める」対談 その1
日本料理 未在店主 石原仁司氏
虎屋 壺中庵店主 岩本光治氏
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(岩本)
どんなに小さなことも手を抜かないというのは、僕たち料理人の鉄則でしょうね。
(石原)
誰だってそうでしょうが。辛くなると手を抜きたくなるんです。だけど、そんなことではいけない。お客様に見えるところだけがいくらきちんとしていても駄目です。だから、準備や仕込みの段階からしっかりやる、ということですね。食材を仕入れる、調理をする、人を育てる、その全てが味に影響しますから。
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売上はお客様の評価。お客様が買ってくださるものは、運送会社で言えば、宅急便のような独自のサービス。こんな便利なサービスはありませんよね。利用するお客様は、宅急便の会社の事務所の対応などはあまり興味はありません。とにかく宅急便という商品が強みです。それに宅急便のドライバーの質がとても高いのが驚きです。
我々は独自のサービスがないので、その他のもので戦っていかなければなりません。例えば、安全、品質、コストという運送の質、また商品を扱うドライバーの質、それをバックアップする事務所や管理者の質。トータルの力を上げていかなければ、太刀打ちできませんね。 だから、人材育成という「仕込み」が決め手になるわけです
これが一朝一夕ではないと、つくづく感じます。一番の悩みといってもいいです。
働く人との信頼関係を築き、働きがいをもって仕事をしてもらうための仕込みは、やはり長い年月がかかるのでしょう。
人の育て方で会社が決まる。そして、そこで働く人の未来に大きな影響を与えるので、責任は極めて重いと考えています。