2016年5月5日(木) 596/1000
<まずは家庭から>
皆さんおはようございます。
致知5月号(致知出版社)
「孔子が求めた徳治政治」より抜粋 その2
こども論語塾講師 安岡定子氏
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孔子は言います。
「若者たちよ。家庭にあっては親に孝行し、外では目上の人や年上の人に対して素直に従い、行動は慎重にして、言葉に責任を持ちなさい。人を慈しみ、学徳ともに立派な仁者に親しみ、それらを行った上で余裕があれば、書物による学問に向かうのがよいだろう」と。
何をするにしても、まずは一人の人間として家庭内の人間関係、身近な人たちとの関わりを大事にしなくてはいけないことが分かります。
また別の章句では、ある人から「先生はなぜ直接政治に携わろうとしないのですか」と質問された孔子が、「『書経』という書物に、『親には親孝行を尽くし、兄弟仲良くすれば、それが自ずから政治をなすことである』と書かれている。
家庭生活をよくするのもまた政治である。どうしてあえて政治に携わる必要があるのだろうか。」と答えている場面があります。
家庭がすべての人間関係の基本ということです。そこに力を尽くすということは、実は政治に参加していることになるのです。徳のある人たちが集まっていれば自ずといい国になる、ということなのでしょう。
反対に、いくら知識や力があっても、肝心の徳がない人には大きな役目は任せられない、という見方ができるかもしれません。
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倫理法人会の教えにも「まずは家庭から」とあります。その教えと合致します。夫婦仲が悪く、親子がいがみ合っているという家庭不和では、仕事どころではありません。 家庭に帰れば、温かいスープがある。これほどの身に染みるものはありませんし、女房や子供たちの存在がどれほどの支えになっているということを思うとに感謝を思わずにはいられません。
一番身近な家庭という人間関係を良くすることができないとすれば、会社という組織の中での人間関係がうまくいくはずがないと考えるのです。
家庭の繁栄が人間の生きる上での基礎である。そんな思いに至るわけです。
昨日、高校3年生の息子からの言葉。「お父さん、楽しそうだね!」と。
神様からのご褒美の言葉でした。