2016年3月9日(水) 539/1000
<壁>
皆さんおはようございます。
皆さんおはようございます。
致知出版社 致知3月号より引用
「失敗しない人間は信用できない」
ANAホールディングス
相談役 大橋洋治氏
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このような失敗を繰り返してきたが、仕事が面白くないとか辞めようと思ったことは一度もない。仕事というのは本来楽しいものであるし、どんなに大変な仕事であろうともそこに意義や価値を見出し、「面白い」「楽しい」と思って取り組まなければ何も得られない。そういうバイタリティを持つことこそ、人生を豊饒(ほうじょう)に導く最たるものではないだろうか。
私が携わっている空の仕事には、晴天の日のフライトもあれば雨のフライトもある。
それと同じように、人生の旅路においても、調子のいい時と逆境の時があるだろう。
一つの壁を乗り越えると、より大きな壁がまた立ちはだかる。
人生というのはその繰り返しに他ならない。
ゆえに大事なことは、失敗を恐れないことである。いまの若い人たちは私の時代と比べても真面目である半面、大人しく、リスクを背負って挑戦しようとしない。つまり、失敗しない人が多いように思う。
私はいま、若い人たちが仕事で失敗しても全く怒らない。むしろ、「もっと失敗しろ」、「それだけしか失敗しないのか。そういう人間は信用できない」と発破を掛ける。失敗してもいいから、自分に嘘をつくことなく、これだけと信じたことを一所懸命やり抜く。その先に人間としての成長がある。
これは五十年以上にわたるビジネス人生を通じての実感である。
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「仕事が楽しい」と言えないとすれば、その仕事に真剣に打ち込んでいないからである。真剣になればなるほど工夫が生まれる。たとえ失敗したとしても、経験という財産が蓄積され人間を大きく成長させていくものであると考えるのです。
トーマス・エジソンの名言
「失敗したわけではない。それを誤りだと言ってはいけない。勉強したのだと言いたまえ」
そもそも仕事は日々同じ仕事を淡々とこなしているわけではない。よくよく見ると課題や問題の繰り返しの中で知恵を使い、改善して乗り越えてきているはずである。
大きなことに挑戦していけば、大きな壁が立ちはだかる。
小さなことに挑戦すれば、小さな壁がある。
その壁は困難であるが成長の糧といえるのでしょう。
その壁を乗り越えてこそ、「やったぞぉ!」と心から叫びたくなるほどの達成感を手にすることができる。その経験は己の器を大きくし人間を大きく成長させる。そして、成長に応じた壁がまた出現する。
しかし多くの場合、壁という存在に気づかず乗り越えることもなく、その場にとどまり続ける。それは、単なる逃避に過ぎず成長の機会を逃すことになるのです。
私たちは、勇気をもって果敢に挑戦し壁の向こう側にあるまだ見ぬ景色を見ることが人生の醍醐味と考えることもできる。