2015年12月30日(水) 469/1000
<宿命と運命>
皆さんおはようございます。
致知2016年1月号
「日本の父祖の生き方に学ぶ」 対談
一般社団法人アジア支援機構代表理事 池間哲郎氏
ジャーナリスト 井上和彦氏
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(池間)
私が一番ショックだったのは、台湾に次いで支援を始めたフィリピンで、ゴミ捨て場にいる子供たちに、「あたなの夢はなんですか」と聞いた時でした。
その子が答えるには、「大人になるまで生きることです」と。
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貧困に喘ぐ国では、生き続けることが夢だとは。なんとも生まれによって人生は大きく変わる。そのような国に生まれていたとすれば、人間の生き方を考えるなんて悠長なことは言っていられない。生きるために必死だ。
そう思うと豊かな国、日本に生まれたという幸せを感じずにはいられない。
いったい我々は何をすればいいのだろうか。これに気づくことは容易ではないが、考えなければ答えはでない。しかし、多くの人は探すことさえすることはないだろう。
日々の仕事で自分勝手な御託を並べ不平不満を言っている。
女房、家族への感謝を忘れ自分勝手な行動をしている。
ギャンブルに溺れムダ金を使っている。
きりがないほどの自分勝手な日常に埋没しているとすれば、命を軽視しているとしかいいようがない。
宿命とは自らの力で変えることができないもので、生まれや性別など生まれつき宿っているから宿命という。ここである程度の道のりは決まっている。だからこそ、日本で生まれたという「宿命」は幸運であり、この先の「運命」は自分次第であると考えるのです。
「運命」は、運ぶ命と書くように自分でコントロールすることができる。どんな人と出会い、経験をして、どのような仕事をして、どんな人と結婚するのかは、運命であり、自分次第で全て決まってくるのです。自分から行動を起こせば、運命を自分で決めることができるのです。
例えば、朝早く起きているけれど、やめようと思えばいつでも止めれます。でも続けていることで、生活習慣が変わる。つまり運命を変えているのです。
だから運命とは自分の意志や行動によって、いかようにも変えることができる。自分の宿命を感じ、自らの力で運命を切り開いていくことが大切であるように思います。