2015年12月26日(土) 465/1000
<この瞬間を生きる>
皆さんおはようございます。
致知出版社発行
「女子の武士道」より引用 その20
石川真理子氏著
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世の中は徐々に軍事色が濃くなり、戦争の足音が確実に近づいていました。嫁いだ娘たちが、ときに心細げに不安を訴えてくるのも致し方なかったことでしょう。
ところが祖母は、不安など吹き飛ばしてしまいなさいといわんばかりに、「案じても詮無(せんな)いことを心配して過ごすより晩のおかずを心配した方がはるかに上等」などというのでした。
「そんな様子を見るかぎりでは、嫁としてのつとめを果たしておらぬようだね。母として妻としてまともにお努めを果たしておれば、くよくよ心配するほど暇な時間などありませぬ。とどのつまり、今日を最後と一所懸命になっていないということですよ。明日はもうこの世におらぬと思えば、つまらぬ心配などそっちのけで、やりたいことやっておかねばならぬことをするはず。これが最後と思うなら、精一杯、明るく幸せに終わりたいと思うだろう。よいですか、明日のことなど案ずることはありませぬ。
それより今日を最後と生きなさい。そうである限りは、どんな世であろうとも、良き人生と相成りますよ」
今を生きる私たちも、いつ、どこで、どのように最後を迎えるのか誰も知るよしはありません。だからこそ今日を最後と明るく生きることを心がけていきたいと思うのです。
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明日は来ないかも知れない。いつ死ぬかわからない。言葉では解っていても心配ごとは尽きない。しかし、私たちは目の前で起きたことを忘れてはならないのです。
東日本大震災、御嶽山の噴火、突然の交通事故、病気などなど、一瞬のうちに死を迎えた多くの人たちを見てきた。亡くなられた方々は、さぞ無念だったことと思います。だからこそ、亡くなられた方々への弔いのためにも、今日を一所懸命に生きることが大切であると思うのです。
しかし、毎日がそうでない時も往々にしてあります。そんな時は、今日を振り返り反省をして明日に繋げる生き方をていこうと思います。