2015年12月9日(水) 448/1000
<頭(こうべ)を垂れること>
皆さんおはようございます。
致知出版社発行
「女子の武士道」 その1
石川真理子氏著
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戦後の個人主義に則った教育によって、わがままと自由は完全にはき違えられるようになってしまいました。自由には自ら責任を負う義務があるにもかかわらず、やりたいことはやっても責任はとらないということがまかり通るようになってしまったのです。また、言葉と行動が一致しないことも頻繁に見受けられます。
武士道は知行合一、言動一致を重んじます。いくら人の道を学んでも、それを実行しないのであれば学んだことにはなりません。
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最近の大人を見るとつくづく思うのですが、ちゃんと挨拶ができる人が少なくなってきたように思える。自分の挨拶の仕方、お詫びの仕方を両親や子供に見せることができるのかと質問したくなる。そんな大人が子供の教育をしているのだから、世の中の非常識が常識になってしまっているのである。
日本人のお辞儀は頭(こうべ)を垂れる。自分に謙虚な姿勢をつくり、相手に敬意を払い敵意を見せないということにあると考えるのです。今やお辞儀の挨拶より握手が先手となっている。まるで欧米化である。頭を垂れることを知らずして成長してきたから日本人としての品性が備わっていかない。
だから自分の事は棚にあげて相手のことを批判するということが日常茶飯事となり、心が蝕まれ、言動が不一致となって、その人の信頼を失っているのである。その事に気づいていないのでたちが悪い。
そのような人は長い間、その生き方で生きているので直すのは容易ではなく、子供の教育どころの騒ぎではない。この先、礼儀、品性を磨くという道徳倫理の教育をしていかなければ、この国がだめになっていくような気がしているのです。