2015年11月29日(日) 438/1000
<家族愛>
皆さんおはようございます。
発行:致知出版社
致知12月号より引用
「極限の行に挑む」
比叡山延暦寺円龍院住職 宮本祖豊氏
比叡山延暦寺大乗院住職 光永圓道氏 対談その3
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(宮本)
人は誰でも壁にぶつかる時があります。切羽詰るという言葉がありますけど、実はその”詰まる”ことが大切なんだろうと思いますね。
生きるか死ぬかのギリギリまで追いつめられこと、その経験というのは行の上では非常に大切なことでもあります。
躓(つまず)くのは嫌だという人もいます。ところが躓くことは決して悪いことではなく、前に進もうとするから躓いて転ぶわけです。端(はな)から前に進もうと思わなかったら転ばないんですよ。前に向かうという姿勢が実は大切で、そういう姿勢を貫いていればこそ、切羽詰った時に奇跡としか思われないような力が引き出されるのではないでしょうか。
だからこそ、辛い時でもあと一歩、あと一歩と前に進み続ける。そういう姿勢がやっぱり必要なんだろうと思います。
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振り返ると会社が非常にピンチの時を思い出します。悪い時には、最悪な状況をついつい考えがちなりマイナス思考であったように思います。そんな時、同業者数人からこんな話を聞きました。
「鈴木さん、入出運送が潰れるよ!って噂があるよ」、私は世間というのは、よく見ているよなぁと思いました。
運がいいとしか言いようがありませんが、再建が順調に進み今日を迎えるのです。
先日、同業者からこんな話を聞きました。
「この地域で調子のよい運送会社は、A社、B社、と入出運送って噂があるよ!」、世間は勝手なことを言いますが、調子に乗らず、謙虚に誠実に事業を営んでいきたいと考えています。
苦しい時に女房との別れ話が何度もありました。私は家族を守るということは家を守ることだと考えていました。ところが、会社の再建も軌道にのった時、女房と当時のことの話になり、女房の言った言葉は、「あの時、家なんか無くたっていい、家族と一緒にいよう!」って、あなたに言って欲しかったと涙ながらに語ってくれました。
私は、”家族を守る”ということを勘違いをしていたわけです。家族の幸せとは、どんな環境でも家族がいつも一緒にいられることであると深く反省したわけです。
家族愛は深い絆で結ばれていることに気づいた時、本当の幸せを感じたのです。