2015年9月3日(木) 351/365
<人間的魅力をもつ>
皆さんおはようございます。
致知8月号より引用
「松下幸之助が目指したもの」より抜粋 対談 その13
志ネットワーク青年塾代表 上甲 晃氏
PHP研究所客員(元専務) 岩井 虔氏
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(岩井氏)
松下幸之助は『指導者の条件』という本の中で、人を活かす心得を百二項目記していましたが、その中から特別に十に絞って人を生かす心得を皆で学ぶことを松下幸之助に提案したんです。
それは、「志を立てる」「自らを知る」「衆知を集める」などの項目を挙げましたが、これを見た松下幸之助は、
「君、一つ大事なものが欠けてるな、何かわかるか」
「いや、分かりません。何でしょうか」
「愛嬌(あいきょう)や。愛嬌が入っとらんな」。
松下幸之助は続けてこう言うのです。
「上司の一番の仕事は、部下にええ仕事をさせることやな。ところがうちも組織が大きくなって何か偉そうにしたり、ケチをつけるのが上司の責任と錯覚しておる者が多くなったように思えてならんのや。君、皆に言うといてくれ。あなたは部下に対して愛嬌がありますか、なければ失格や。これは松下幸之助の遺言やと」。
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部下への愛嬌。なんとも考えさせられる言葉です。
上に立つと、生意気になったり、上から目線でなったり、部下の言うことも素直に聞けなくなったりする。それでは、部下は殻に閉じこもり、部下の力を引き出せない。
組織の力は、多くの人の知恵を使うことである。自分一人の知恵はちっぽけなものである。
リーダーは、権力を振りかざすして人を動かすのではなく、この人のために尽くしたい、この組織のために役に立ちたいと、自ら進んで動く人間がいるかどうかで決まる。
だから、リーダーは何とも言えない人間的な魅力を磨く必要があるわけです。頼られ、慕われ、そしてお互いに支え、支えられるという精神がなければ、本当の意味での強い組織にはならないと思うわけです。
理想の姿を考えると、自分が小さい、ちっぽけであることに気づく。