2015年8月21日(金) 338/365
<話すこと>
皆さんおはようございます。
致知8月号より引用
「一流プロへの道 人生は投じたものしか返ってこない」 対談より抜粋 その3
日本ホテル 統括名誉総料理長 中村勝宏氏
オフィス・カミーユ社長 上柿本元勝氏
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(中村)
今、社会全体が満たされた世の中になっているからハングリー精神に欠け、忍耐という言葉はもう死語になりつつあります。一所懸命やるとか自己投資するとか、そういうことに気づかなくなっていますね。
だからそこは我われ先輩が妥当な助言とか時には厳しいことを言ってあげることも必要ですよ。
(上柿元)
そうですね。私の師匠で世界三大シェフの一人と言われた故アラン・シャベルさんに
「カミ、人生、困難な道を選ぶか、容易な道を選ぶか、どっちだ?」と聞かれたことがあるんですよ。
私は「困難なほうを選ぶ」と答えたら、「それでいい」と。
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厳しいことが言えなくなっていることに気づく。自己保身になっているのだろうか。
深く悩む時がある。「北風と太陽」を思い出すのである。しかし、間違っていれば伝えなければならない。その狭間で悩む。
人間の基礎を学ぶ、幼児教育、小学校教育のあり方、またテレビやマスコミの事故、事件、戦争など負の情報を小さい頃から見せられ続けていれば、思考がおかしくなってくるのは間違いない。それが現在の世の中をつくっている。
だから楽して働くこと、労働なき報酬を得ようとすること、オレオレ詐欺のような人を騙して金を得ようとすること。数え上げればきりがないことが巷に溢れかえっている。
伊那食品工業の塚越会長がおっしゃっている。「性善説で経営をしなさい」と。
人間は正しいということ。言い変えれば「信じる」ということだろう。
働く人のよい所を引き出してあげること。
本来、人間がもっている清い心。感動した時には涙する美しい心を引き出してあげたいのです。
そのためには「話すこと」だと思うのです。
自分を変えることは出来ても、人を変えることはできないが、何か「気づく」きっかけを
つくってあげたいのです。