2015年7月31日(金) 317/365
<誇り高き職業>
皆さんおはようございます。
致知8月号
「我が人生、我が経営」より抜粋 その4
アサヒビール社長 小路明善氏
五苑マルシングループ社長 川辺 清氏
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(小路)
結局、人がものをつくっているわけですから、やっぱり人が命ですよね。ここに原点を置いて会社経営をしないと、やっぱり会社の価値は上がっていきません。
もちろん業績目標は達成しなければなりませんが、社長の最も重要な使命は、自分の会社の事業価値をどう上げるかということです。
それによって社員にも還元できるし、喜びを感じてもらえます。
単に売り上げと利益が高いだけで社員はその会社に満足を得るものではないと思うんですね。
トップが社員をどう思って経営をしているか。ここが社員には最も関心の高いところじゃないかと私は思います。
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運送会社は運ぶというサービスを商いにしています。入出運送は長年、自動車部品の輸送・保管という事業をしていますが、運ぶこと、保管することについては他社との大きな差はありません。
お客様の立場にたって考えると魅力ある運送会社は「安全」です。
事故が無い。これはプロとして至極当たり前ですが、「安全」とはそれほど難しいものです。
「入出運送さんは安全で安心だよね!」、これが最高の褒めの言葉です。
だから、働く人の成長こそ、本当の意味のお客様第一が実現できるわけです。
「俺はただの運ちゃんや!」
自分の仕事を卑下するような人は好きにはなれません。
これでは家族が哀れです。
他社より入出運送のドライバーは質が高いと言われる会社になれるのです。
挨拶、礼儀、道徳、倫理、いずれも立派な会社であると言われるようになれるのです。
一人ひとりの意識をどのように変えていくかが社長の命題となっています。
「よく勉強が嫌だから運ちゃんをやってんだよ!」というドライバーがいる。
これでは、自らレベルの低い職業だと言っているようなもの。
働く仲間に対して失礼極まりない。それが自らの成長を止めてしまっているのです。
普通の運送会社より質の高いドライバーを育て、自分にも家族にも誇りをもてる人間づくりをしていきたいのです。
ドライバーは大切な職業である。
「私たちにもできる!」
「私たちにもお役にたてる!」
そんな思いに至る社員を増やしていきたいと思います。
もはや「運ちゃん」ではなく、立派なトラックドライバーという誇り高き職業であると考えています。