2015年5月14日(木) 239/365
<環境づくり>
皆さんおはようございます。
二宮金次郎の幸福論」より抜粋 その11
二宮金次郎 七代目子孫 中桐万里子氏
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ある方からこんな話をうかがったことがあります。会社が倒産に追い込まれそうなほど赤字がつづいたとき、未来の安定経営のためにどれだけ経費が削れ、無駄が省け、リストラができるか・・・を考える方法があります。
一見、正当なようですが、これは実際にはかなり現場を抑圧し、敵対感情を生み、社員の士気を下げ、衰退への道を進む可能性と隣り合わせだそうです。
他方、会社のはじまり(過去)に戻って考える方法もあると言われるのです。
きっと多くの人が「お客さんに喜んでほしい!」という熱い想いとともに設立に携わったことでしょう。
その想いのおかげでこの会社が生まれ、そして少なくとも社員はみなその恩恵を受けてきた。ならば、その想いに立ち返り、そのうえで現状をみて、自らの行動の仕方を考えよう。各自がもっとアイデアを出し、知恵を絞り、できる工夫をしようじゃないか・・・・
と呼びかけるのだそうです。
つらく犠牲的な行為のあとには、幸せな未来がまっているはずだからがんばろう!という声。過去や現在の尊さや面白さを充分に味わってがんばろう!という声。
どちらがキラキラとした活力を生むのか。
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経営は前者と後者の正しいバランス感覚が大事なのではないだろうか。
常日頃、無駄な経費を使わないこと。そのような実践が大事だと考えるのです。
経費削減の事で思い出すことがあります。
リーマンショックの時、経費削減のために事務所や食堂、あらゆる場所の蛍光灯を半分以下にしり、備品の共通化をした記憶があります。
1年位経過した時であろうか、夜が明ける前に会社にいった所、事務所に一灯だけつけて、点呼をしていたのです。これには驚きました。
社員は経費削減のためであると思ってやっているのであるが限度を超えていたのです。私も社員も下を向いているように思えたのです。
ドライバーの朝は早い。人間の目覚めは、太陽の光と共に頭も体もスイッチが入っていくものです。暗いままでは、働く人の心まで暗くなってしまうと気づいたのです。
早々に蛍光灯を全部取り付けた所、見違えるほどの光を取り戻しました。
更にコーヒーセット、クッキーを用意し、ほんの些細なことではあるけれど、ドライバーに気持ちのよい朝のスタートができるような環境をつくりました。
前を向いていくことは、環境はとても重要な要素であるように思うのです。