2015年5月10日(日) 235/365
<お金の使い方>
皆さんおはようございます。
「二宮金次郎の幸福論」より抜粋 その7
二宮金次郎 七代目子孫 中桐万里子氏
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二宮金次郎といえば、「質素倹約の権化」と思われているかもしれません。
どこか、爪に火をともすような厳しい節約ぶりをイメージするのではないでしょうか。
しかし実際の彼は「ケチ」は大嫌いな人間でした。
余談ではありますが、金次郎という人物、若いうちからお伊勢参りをはじめとする観光旅行をしたり、当時は贅沢だった銭湯通いが大好きだったり、なんだかんだとお金を使うことが上手な人でもあったのです。
彼は自らの行為を「ケチ」ではなくて「倹約」だと呼びます。
やみくもにただケチケチと貯めていく行為(貯蓄)を、むしろ愚かなことと軽蔑さえしているのです。
これは、人間がお金というエネルギーの使い手(主人)であるべきだということを意識づけた態度だったのではないかとわたしは感じています。
お金を貯めることが目的になるとき、人は知らず知らずのうちに自分を、お金に使われ、翻弄される身へとおとしめてしまっているのではないでしょうか。けれど金次郎は、そうではなくて、常に自らの意思を注ぎお金を使うことこそ必要なことであると教えてくれています。
無駄金や死に金とせず、人が主となり、その意思を注ぎ込み、活きたカタチでそれらを使い抜くこと。これは意外と力量が問われる難しい営みなのかもしれません。
お金を追う人間ではなく、お金に追われるように人間。そんな存在になれたらかっこいいなぁ。
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お金はあればあるほど安心になれる。不思議なものである。お金は魔物である。
お金の魔力にかかり身を滅ぼしている経営者が記事となる。お金とは実に恐ろしいものだ。
万人幸福の栞では、
「物を本当に働かすとは、使う時に思い切ってこれを使う事である。ケチケチするのは、金銭を生かすことにはならぬ。大胆に、喜んで、直ぐにこれを出す。これが生かすこと、金を働かすことである。」と説いています。
過日、設立60周年記念社員旅行では、利益の一部を使わせてもらった。大きな金額でもある。
会社の行事や教育でお金を使う。
何もしなければお金はかからないが、その結果、社内の人間関係はズタズタになり疲弊していただろうと想像できる。
お金は使う目的をキッチリと定め、念いを注ぎ込み、身の丈にあった使い方が懸命であると考えています。
お金を活かす。お金が喜んで働いてくれるように、今一度考えてみたいと思います。