2015年4月16日(木) 211/365
<短所は直らない>
皆さんおはようございます。
致知4月号
論語と二宮尊徳 「友との交際について」
寺子屋石塾主宰 岩越豊雄氏
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「論語」に「己に如かざる者を友する無かれ」とあるを、世間はとりちがえている人がいる。
人々にはそれぞれ長所もあり、短所があるのは仕方がない。
相手の長じているところを友として、劣っているところを友としてはいけないという意味にとるのがよい。
相手の人の短所を捨て、長所を友とするのだ。
多くの人のなかには、才能がない人でも書のうまい人もあろう。
世間のことにうとい学者もあろう。無学でも世事に賢い人もあろう。文字は書けなくとも農事にくわしい者もあろう。
みなその長所を友にして短所を友としないことだ。
(二宮尊徳夜話続編四十一)
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人には長所、短所がある。それも同じ量があるという。
しかし、人を見る時、短所ばかりに心を奪われてしまう。短所とはなんだろうか。
自分から見て、気に入らないという自分勝手な価値観とも言えるような気がしてきた。
他の人から見れば長所かもしれない。
気が短いという短所は、情熱的な長所と言える。
大人しいという短所は、冷静な長所と言える。
常識がないという短所は、世間に流されないという長所と言える。
船井総合研究所の創業者の船井幸雄さんは、人を活かすには「長所伸展法」であると言っています。
「長所というのは、何かやらせてみたらわかります。その人が上手くできたら、それが
その人にとっての長所です。あるいは、仕事なら仕事の中で、その人が好きだという
ところがあったら、それがその人の長所で、その長所を見つけて、短所には目を向けないことです。長所は伸ばす為にあり、短所は触らない為にある。短所は、絶対に直りません。」と説いています。
確かに短所を直すには強烈な力がいるだろう。短所を捨て、同じ力を長所に注いだ方が楽しいだろし、短所が影に隠れて忘れられるだろう。
人を見ることは、長所を見ること。
それが、その人を活かすということになるのであろう。