2014年12月17日(水) 91/365
<仕事と人間力>
皆さん、おはようございます。
35年間駒沢大学の野球部監督の指揮を執った太田 誠氏。今年の3月、浜松西倫理法人会でもご講演頂いた。その太田氏の対談文にある言葉が目に留まった。
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「私は35年間の監督生活の中で、”勝て”と言ったことは一度もないんです。試合に勝たなくていいから、練習の心の態度を日々レベルアップしていこうと言い続けてきました。心の態度で日本一、野球の取り組み方で日本一、これに懸けました。」
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低迷駒沢大学の野球部を何度も優勝に導き、現横浜ベイスターズ監督の中畑清氏をはじめ、プロ、アマ問わず多くの人材を育て野球界に送り出した太田氏の言葉には、一本筋が通っている。
大学生はアマ。彼たちが将来、プロ野球の道に進むか、或いは一般の社会人として歩んでいくのか分からない。
勝つために今の苦しい練習があるはず。しかし、太田氏は野球を通じて人間をつくるためのものであると考えたのだろう。学生達と深く交わり、日々の生活態度から磨きをかけ、道徳心を高めていった。まさに心技体。失われた日本人の心である。
仕事はお金を稼ぎ生活をするためのものだけではない。
時に仕事は辛く、厳しい。その逆境を乗り越えてこそ、人間としての器がつくられていく。まさに人間力の向上といえよう。
仕事に夢中になれないとすれば、これは不幸である。
夢中になるためには、どんな些細な仕事でも真剣に最高の仕事をすることだろう。
仕事は人間力を高めていくためにあると考えたい。