2014年12月9日(火) 83/365
<道をつくる>
皆さん、おはようございます。
【致知12月号より】
アイスブレイクの社長の中村信二氏。
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幼い頃は非常な貧乏生活。父が樺太から北海道に引き揚げてきたが、当時は電気が通っていなかった。電力会社に相談したら自分達で電柱を立てるならば電線を引いてもよいと言われた。近所の人に相談してもお金を出せる人はいない。
父は当時のお金で月給の2年分の借金をする。結婚したばかりだったので生まれてくる子供に電気が無い不便な生活をさせたくないという一念であったという。
実家のトイレに父が書いた「史記」の言葉が掲げられてあった。
【桃李もの言わざれども下自ら蹊を成す】
とうり ものいわざれども したおのずから みちをなす
桃や李(すもも)は何も言わないが,美しい花にひかれて人が集まり,その下には自然に道ができる。我々も周りに多くの人が集まってくるような魅力的な人間にならなければならない。
父の決断で大きな借金を抱え貧乏でしたが、私は父にマイナスの感情を抱いたことはなく、逆に毎日一所懸命に働く姿を格好いいと思っていたとのことです。
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父親は、とにかく真面目に一所懸命に働く姿を子供に見せることは、大切な教育である。ロクに仕事もせず、大酒飲みで挙句の果てに暴力を振るう父親であればどうだろうか。子供に負の影響がでるのは言うまでもない。
事を成すには、多くの支持者がいる。
部下は上司だから従うという関係ではなく。この人だからついていきたいという信頼関係で結ばれた組織は強い。お金だけで繋がっている組織はもろいものだ。
リーダーたるべき者は、公に正しく、義であり、率先垂範であるべきだ。口先だけでは人はついて来ない。
衆知を集め、声を聞き、志を抱き、力を結集し、行動していく。そこには、上下関係はない。
輪であり。和である。
「和」は、慣れ合いでもなく、和気あいあいでもない。「あいつが頑張っているから俺もがんばる」という切磋琢磨である。それが美しい。
「和」とは人を集める力がある。「和」のもとに人が集まり、リーダーの志に道ができる。みんなで遥か彼方にある夢に向かって進んでいこう。