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京都で学ぶ、その9 動と静のバランス

2014年11月11日

2014年11月11日(火) 55/365

<京都で学ぶ、その9  動と静のバランス>

 

皆さん、おはようございます。

 

京都シリーズを松下資料館から大仙院(だいせんいん)に移します。社員20名と京都の大徳寺にある大仙院に。11月2日(日)という紅葉のトップシーズンでありますが、人混みもなく朝の静けさに包まれていました。

 

早々に座禅堂に案内される。僧侶が早々に現れ、座禅の仕方を威勢よく伝え出した。両足を太ももにのせる姿勢にせよ。それだけでも足が痛む。背筋を伸ばし、目は開けたまま、視線をやや低めに。いろいろな事が脳裏によぎるが雑念を捨てろという。捨てきれない場合は、吸う息、吐く息に心を集中し、呼吸を「1、2、3・・・」と数を数えるように教えられる。 

暫くすると、パン、パンと音が響く。姿勢の悪い人に容赦なく僧侶の警策(きょうさく:背中を叩く棒)が背中を叩く。目を開けているので、周りの現象が良く見え、雑念を払うどころの騒ぎではない。静寂な座禅堂は、警策と”ししおどし”の音だけが聞こえてくる。僧侶が終わりの合図を告げられたが足が痺れ直ぐに立てない。

 

僧侶:「今の時間は、何分だと思うか?」

僧侶:「30分」と言う。

 

座禅堂からは「えぇ~」と驚きの声にざわついた。15分も立っていない体感時間であった。同じことを以前に経験したことがある。私の尊敬する和尚に奈良の世界遺産である金峯山寺(きんぶせんじ)の御堂の前で座って来なさいと言われ実践したことがある。その時にも同じ体験をした。その瞬間というもは時間が違う。言葉で言えば「静」というものだろうか。

私達は、日頃、仕事に追われ動きまくっている。まさに「動」、動けば動くほど目の前の現実に意識を奪われ見えるものも見えなくなってくる。

目の前の現実の「動」、心の中にある静かなる自分の「静」。「動」ばかりの世界に身を置くと、未来を見通せない。つまり会社の方向づけができなくなる。

「動」は行動力、「静」は判断力。まさに「動と静」のバランスが大切なのだろう。

「静」は訓練次第で、どこでも、いつでもできるという。私のような凡人は、座禅堂に通うしかないだろう。

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