2018年6月10日(日) 1011回
<問題から離れてみる>
繁栄の法則(新世書房)より抜粋 その1
丸山竹秋氏著
********************************************************************
もっとも肝要なことは、その問題はどこかと追及していくことだ。ポイントは何なのか。なぜ事故が生じたのか。不測の事故などというが、心を平らかにして見ると、起こるべき原因があって起こっている。こちら側に油断はなかったか・・・・・・などよく見つめていけば、必ずやそこに原因があったことが発見されるであろう。
原因がわかれば、それを是正し、改めていく。そこに問題をプラスに転回する糸口がつかめる。いつも問題は何かと、問い求めていく。
ただ、そうは言っても自分がその中にはまりこんでいると、何が問題なのか、分かりにくいことがある。富士山の中に入ってしまうと、富士山全体が分からなくなってしまうように、問題の中に入りこんでしまうと、何が何だか分からなくなる。
そこでその問題から離れて、客観視しようとする態度が必要となる。どうしたら客観できるのか。それはたとえば息を抜いて、他のことに頭を向けてみる。散歩、旅行、読書、趣味や娯楽、そして芸術などにしましば心を転ずることもよい。また、静坐、坐禅その他、いろいろと修行の道もある。問題によっては他人の知恵を借りることもできる。話し合うこと、教えを乞うこと。そのうちにハッとして問題解決のヒントを得ることがある。大自然の動きによって、分かることもある。
********************************************************************
職場の問題、交友関係・家族関係や夫婦関係など、解決したい事は山ほどあります。事柄によって一朝一夕では解決できない問題があり、考えても考えても深みに入り込んでどうにもならない時があります。問題に囚われ過ぎて、「木を見て森を見ず」という状態になっているのでしょう。これでは、問題の本質を見極めることができません。
このような時、筆者はその問題から離れることがよいと言う。心に余裕がある状態になれば、アンテナが立って、“気づき”や“ひらめき”があったりします。
経営者は、未来を創っていかなければならないわけですから、足元も大切でありますが、全体を見極める術を常に磨いていかなければならないと思うわけです。