2014年10月25日(土) 38/365
<品性は運命を決する>
会社は多くの人の関わりによって運営されています。特に仕入先さんは、製品の前工程であり、要になっていることは言うまでもありません。
イトーヨーカドーの当時、鈴木敏文社長。大学の新卒者である購買担当者が仕入先の社長に向かって、怒鳴っている姿を目撃したそうである。これを見た鈴木社長は、購買担当者を全員、現場に配置転換をしたそうである。
購買担当者は仕入れをする部門。仕入先からすると購買担当者は怖い存在である。嫌われたら取引ができない。だから頭を下げ続ける。そんな購買担当者は、自分の力と勘違いして生意気になっていく。仕入先は、「今に見ていろ!」という気持ちになるのは言うまでもない。
このような関係に「いい仕事」ができるはずはない。ただのカネだけの繋がりとなり、カネの切れ目が縁の切れ目。
イトーヨーカードーの鈴木社長の判断は正しい。若い時は、現場の苦労を経験してからでないと購買担当は任せるべきではないと判断したのだと思う。もし、判断が遅れていたらダイエーになっていかもしれない。
仕入先さんもチームの一員という気持ちを持たなければ、真の力を発揮することはできないだろう。
その行動の第一歩が相手の呼び方。
下請けという呼び方は、上から目線であり、正しくは仕入先さん、外注さん。運送会社は傭車ではなく、協力会社。お客ではなく、やはりお客様である。いずれにしても、目の前に相手がいると考えて言葉を発したいものです。呼び捨ては、品性がない。
京都、大仙院、尾関 宗園(おぜき そうえん)和尚の言葉より
「心は行動となり、行動は習癖を生む、習癖は品性を作り、品性は運命を決する」
たった、呼び名一つでも運命が変わるのと考えたい。